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RPAとは?現役RPAエンジニアが出来ることや導入事例、導入手順まで徹底解説!中小企業向け業務自動化の入門ガイド

RPAとは?

本記事では、RPAの基本から具体的な導入方法、導入事例まで、分かりやすく解説します。

こんなお悩みを解決します!

  • 「毎日の定型業務に膨大な時間がかかっている」
  • 「単純作業に時間を取られ、もっと重要な業務に集中できない」
  • 「RPAという言葉は聞いたことがあるが、具体的に何ができるのか分からない」
  • 「自分のようなIT専門家ではない人間でも導入・運用できるのだろうか」
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RPAとは?超シンプルに解説

RPAの意味と概念

迷える子羊

そもそもRPAって何?

現役エンジニア

「Robotic Process Automation」の略称で、「ロボットによる業務自動化」という意味です

現役エンジニア

簡単に言うと、PCで行う定型作業をロボットに任せるツールです。
人間がPCで行う作業を、代わりに自動で行ってくれます。

笑顔の子羊

なるほど!自分の代わりに仕事をしてくれるんですね

ロボットと言っても鉄腕アトムのようなロボットではなく、PCの中でお仕事をしてくれるものです。

例えば、以下のような作業を自動化できます。

  • Excelデータの入力や転記
  • Webサイトからの情報収集
  • 請求書や報告書の作成
  • 業務システムへのデータ入力・出力

RPAが注目されている背景

RPAが近年注目されている背景には、主に以下の2つの要因があります。

1. 労働人口の減少

少子高齢化が進む日本では、2021年から2050年にかけて生産年齢人口が約30%も減少すると言われています。企業は限られた人材で生産性を向上させる必要に迫られています

2. 働き方改革の推進

長時間労働の是正や多様な働き方が求められる中、業務効率化は企業の重要課題となっています。RPAで業務を自動化すれば、従業員の労働時間削減や満足度向上につながります。

これなら納得!RPAの仕組みをわかりやすく解説

RPAの基本的な仕組み

迷える子羊

RPAってどういう仕組みなの?

現役エンジニア

RPAは「シナリオ作成」を行い「実行」すると動作します。

  • シナリオ作成:自動化したい業務の手順をRPAツールに教えます。
  • 実行:作成したシナリオに従って、RPAが自動的に業務を実行します。
現役エンジニア

1度RPAに業務を覚えさせれば、その後はボタン1つで実行できます

迷える子羊

ここまで来たらボタンを押すのも自動でやって欲しいな・・

現役エンジニア

もちろんスケジュールを作成して、自動実行させることもできます!

RPAをスタートボタンから起動するイメージ
RPAをボタン1つで実行し、業務を自動化しよう!

マクロやAIとの違いとメリットデメリット

迷える子羊

マクロやAIもよく聞くけど、何が違うの?

現役エンジニア

RPAは「マクロ」や「AI」と混同されがちですが、明確な違いがあります

RPAの特徴
  • ExcelやWebブラウザ、業務アプリケーションなど、複数のシステムを横断して自動化できる
  • プログラミング知識がなくても導入・運用できる
  • 手書き文字などの非デジタルデータはAIと組み合わせる必要がある
  • マニュアル化できない業務は自動化が難しい
AIの特徴
  • 自然言語処理に優れており、手書き文字なども読み取れる
  • RPAと連携することで、より複雑な業務の自動化も可能
  • AI単体では自動化範囲が狭い
  • 実装には高度なプログラミングの知識が必要
マクロの特徴
  • ExcelなどOffice製品の作業効率化に有効
  • Officeライセンスがあれば無料
  • 複数のシステムを連携させた自動化には適さない
  • プログラミングの知識が必要
笑顔の子羊

RPAは複数システムを横断して自動化できるけど、手書き文字やルール化できない業務は難しいんですね

現役エンジニア

手書き文字やルール化できない業務はAIを活用する必要があります

現役エンジニア

ExcelなどのOffice製品だけの自動化であれば、マクロで十分です

現役エンジニア

しかし業務システムやブラウザ操作など、複数のシステムを自動化したい場合は、RPAが最善の選択でしょう

笑顔の子羊

業務内容によって使い分けるのが重要ですね!

RPAが得意な作業と苦手な作業

迷える子羊

RPAにも得意不得意がありそうですが、どのように見分ければ良いの?

現役エンジニア

その業務をマニュアル化できるかどうかが最も重要な基準で

現役エンジニア

RPAの得意不得意を知ることで、RPAに任せる業務を適切に判断できるので、もう少し詳しく解説しますね

得意な作業

  • 定型的で繰り返し行う業務
  • ルールが明確な業務
  • データ入力や転記作業
  • 情報収集やレポート作成
  • 複数システム間でのデータ連携

苦手な作業

  • 状況判断や創造性が必要な業務
  • 例外対応が多い複雑な業務(マニュアル化できれば可能)
  • 手書き文字の読み取り(AIと連携すれば可能)
  • 電話対応などの音声コミュニケーション
  • 物理的な動作を伴う業務

現役RPAエンジニアから一言

Ueda

業務をマニュアル化できれば、複雑な業務でもRPA化できます!
逆にマニュアル化できない業務はRPA化が難しいと覚えると良いでしょう

ここが変わる!RPAの導入メリット3選

迷える子羊

RPAの導入メリットをもっと詳しく知りたいです

業務時間の劇的な削減

現役エンジニア

最大のメリットは、定型業務の自動化による業務時間の大幅な削減です

膨大な削減時間を他業務に充てることで、企業の生産性が高まり売上UPに貢献します。
また残業時間の削減にも繋がるため、従業員満足度の向上効果も報告されていますね。

私が実際に開発したRPAの効果を紹介します

  • 請求書処理作業:月間40時間 → 2時間(95%削減
  • データ入力作業:1件あたり15分 → 30秒(97%削減
  • 報告書作成:週5時間 → 15分(95%削減

大手銀行では年間で10万時間の削減に成功した事例もあります。

https://enterprisezine.jp/news/detail/16331

ヒューマンエラーの防止と正確性の向上

人間の作業にはミスがつきものですが、RPAはプログラム通りに正確に動作するため、以下のようなミスを防止できます。

  • データ入力時の打ち間違い
  • コピー&ペースト時の貼り付け忘れ
  • 計算ミス
  • 処理の漏れや二重処理

マッキンゼー社の調査によると、RPA により業務エラーを最大 90% 削減できるというデータもあります。

A survey by McKinsey & Company found that RPA can reduce errors in data processing by up to 90% (McKinsey, 2023)
出典The Impact of Robotic Process Automation (RPA) on Project Management(2023年)

笑顔の子羊

ミスすると影響が大きい業務はプレッシャーも大きいので、RPAに任せられると助かります

現役エンジニア

そうですね!RPAは従業員の心理的負担の軽減にも寄与します

コア業務に集中できる環境づくり

人間は以下のような「コア業務」に集中すべきですが、日々の定型作業に追われていることが多いのではないでしょうか。

  • 業務改善の企画・提案
  • 社内コミュニケーションの活性化
  • 人材育成・教育
  • 労務管理の最適化
  • コンプライアンス対応

RPAによって定型業務を自動化することで、本来注力すべき業務に時間を使えるようになります。

部門別に紹介!RPAで自動化できる業務とは?

迷える子羊

RPAで自動化できる業務の具体例を知りたいです

RPAは幅広い業務を自動化できますが、RPAの導入が効果的な5つの部門について、掘り下げていこうと思います。
興味のある部門の活用事例をご確認ください。

【経理部門】におけるRPAの活用事例と効果
請求書処理

請求書処理はRPAで完全自動化できます。OCR技術により請求書からデータを抽出し、購入注文との照合、承認ワークフロー設定、支払い処理、不一致処理までを一貫して行います。

経費精算

RPAは領収書からのデータ抽出、会社規定との照合、承認ルートへの自動送信、払い戻し処理まで一連の作業を自動化します。これにより経費精算時間の短縮、コスト削減、精度向上が実現し、従業員満足度も高まります。

入金消込

RPAは銀行明細と社内記録の比較照合を行い、データ抽出、取引マッチング、差異特定、調整レポート作成、仕訳生成まで処理します。手作業で起きやすい残高不一致や会計上の誤りも減少し、企業の財務健全性が高まります。

【営業部門】におけるRPAの活用事例と効果
顧客データ入力と更新

RPAは複数システムにまたがる顧客データの入力と更新を自動化します。メールやスプレッドシートなど様々なソースからデータを抽出・検証し、システムに自動入力します。営業担当者はデータ入力作業から解放され、販売活動や顧客関係構築に集中できるようになります。

レポート作成

営業レポート作成はRPAで自動化できます。RPAは様々なソースからデータを抽出・集計・成型し、レポートを自動生成します。これによりレポート作成時間の短縮、精度の向上などのメリットがあります。

メール送信

営業プロセスにおける、様々なメール通信を自動化できます 。見込み客へのフォローアップメール、問い合わせへの自動応答などのタスクを自動化することで、営業効率が向上します 。自動化されたメール通信により、メール対応は迅速に実行され、コンバージョン率の向上と顧客関係の強化につながる可能性があります

【カスタマーサービス部門】におけるRPAの活用事例と効果
問い合わせ対応

RPAは様々なチャネルからの問い合わせ対応を自動化できます 。顧客への情報提供を自動化することで、応答時間を短縮し、24時間365日の対応を可能にします 。RPAを活用したチャットボットは、大量の顧客問い合わせを処理し、担当者のリソースをより複雑な問題に集中させることができます 。

顧客情報更新

複数システムにまたがる顧客情報の更新を自動化できます。顧客情報の自動更新により、担当者は常に最新かつ正確な情報にアクセスでき、より効率的でパーソナライズされた顧客対応が可能になります。結果として顧客満足度とロイヤルティの向上につながります。

【人事部門】におけるRPAの活用事例と効果
採用プロセス

履歴書チェックと候補者絞り込み、面接スケジュール調整、内定通知書作成など採用業務全般を自動化します。これにより採用期間の短縮やコストの削減、採用の質の向上が期待できます。特にRPAは定義された基準に基づく客観的な履歴書チェックにより、採用プロセスから偏見を排除する効果もあります。

入社手続き

内定通知書の作成・送信、従業員アカウント設定や書類管理、システムへのアクセス提供など入社手続き全般を自動化します。入社手続きの自動化で新入社員はより早く業務を開始でき、手作業による時間も大幅に削減されます。

勤怠管理

休暇申請処理や勤怠レポート生成など、様々なタスクを自動化します。勤怠管理の自動化でエラーを最小限に抑え、正確なデータに基づく給与計算が可能になり、不一致やコンプライアンス問題も減少するでしょう。

【サプライチェーン管理】におけるRPAの活用事例と効果
発注処理

RPAは発注プロセス全体を自動化します。発注書作成やベンダー情報取得、承認ルート送信、システムへのデータ入力などのタスクが自動化され、大幅なコスト削減と調達サイクルの合理化が達成できます。

在庫管理

RPAは様々な在庫管理タスクを自動化できます。これにより在庫管理が最適化され、在庫切れや過剰在庫が削減され、需要予測が改善され、データ精度が高まります。RPAはリアルタイムの在庫可視性を提供し、より良い意思決定を可能にし、コストのかかる在庫問題を防ぎます。

配送状況追跡

配送状況の追跡を自動化し、顧客にリアルタイムの最新情報を提供できます 。これにより顧客満足度が向上し、手作業による追跡の労力が削減され、物流プロセス全体の可視性が高まります。配送状況追跡の自動化で顧客は注文に関するタイムリーで正確な情報を得られ、信頼と満足度が向上します。

3種類のRPAと選び方

結論:デスクトップ型またはクラウド型RPAから始めることをおすすめします。

理由は以下の通りです。

  • 初期投資が比較的少なく、リスクを抑えられる
  • 必要に応じて徐々に拡大していける
  • 効果を確認しながら段階的に進められる

それではRPAのタイプについて、詳しく見ていきましょう。

デスクトップ型、サーバー型、クラウド型の違い

RPAには大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれのメリットデメリットを紹介します。

デスクトップ型RPA

  • 特徴:個々のPCにインストールして利用
  • メリット:導入コストが低く、PC1台から始められる
  • デメリット:ロボット稼働中はそのPCを他の作業に使えない場合がある
  • 向いている企業:小規模企業、部門単位での導入を検討している企業

サーバー型RPA

  • 特徴:自社サーバーにインストールして複数のロボットを一元管理
  • メリット:大規模な自動化が可能、セキュリティレベルが高い
  • デメリット:初期費用が高く、導入・運用に専門知識が必要
  • 向いている企業:中〜大規模企業、全社的に導入を検討している企業

クラウド型RPA

  • 特徴:インターネット経由でRPAサービスを利用
  • メリット:インストール不要で手軽に始められる、自社サーバーの準が不要
  • デメリット:インターネット環境に依存、Webブラウザ上の作業のみに限定される場合がある
  • 向いている企業:サーバー管理の負担を避けたい企業、Webブラウザ上の業務が多い企業

現役RPAエンジニアから一言

Ueda

デスクトップ型は最もスモールスタートに向いているので、まずは試しに導入してみたい方におすすめです!

RPAツール選びの5つのポイント

RPAツールを選ぶ際は、以下の5つのポイントをチェックしましょう。

1. 使いやすさ(操作性)
  • ITスキルが高くない従業員でも操作できるか
  • ノーコードまたはローコードでシナリオ作成が可能か
2. 既存システムとの互換性
  • 現在利用している業務システムやソフトウェアと連携できるか
  • Excel、Webブラウザ、メールソフトなどと問題なく動作するか
3. セキュリティ
  • 企業の機密情報や個人情報を扱う場合、十分なセキュリティ対策が施されているか
  • アクセス権限の設定や監査ログの取得ができるか
4. サポート体制
  • 導入時のサポートや研修は充実しているか
  • トラブル発生時の対応は迅速か
  • 日本語のサポートが受けられるか
5. コスト
  • 初期費用、月額費用、保守費用など総コストが予算内に収まるか
  • 追加ライセンスや機能拡張時の費用はどうか
  • 費用対効果は見込めるか

【実践編】小規模企業でのRPA導入ステップ

中小企業がRPAを導入し、その効果を最大限に引き出すためには、段階的かつ計画的なアプローチが重要です。
本章では具体的な手順をご紹介します。

STEP1 自動化したい業務の洗い出し

RPAを導入する第一歩は、自動化に適した業務を見つけることです。
以下のポイントを考慮して業務を洗い出してみましょう。

RPAに適した業務の特徴

  • 定型的で繰り返し行う業務
  • ルールが明確な業務
  • データ入力や転記作業
  • 情報収集やレポート作成
  • 複数システム間でのデータ連携

具体的な洗い出し方

  • 部門メンバーで1週間の業務内容をリストアップする
  • 業務ごとに作業時間や頻度、手順の定型性を評価する
  • 「定型性が高い×頻度が高い×作業時間が長い」業務を優先的に選定する

STEP2 費用対効果の算出

次にリストアップした業務について、RPAを導入した場合のROI(費用対効果)を算出します。
具体的なROIの計算例としては、以下の要素を考慮しましょう。

  • RPA導入前の人件費: 業務にかかっていた時間と担当者の時給から算出します
  • RPA導入後の人件費: RPAによって削減される時間と担当者の時給から算出します
  • RPA導入コスト: ソフトウェアのライセンス料、業務委託費用、運用費用などを考慮します
  • 人件費削減効果: RPA導入前の人件費からRPA導入後の人件費を差し引いた金額です
  • その他の効果: ミス削減によるコスト削減、生産性向上による売上増加なども考慮できる場合があります

ROIの計算式

ROIの計算式:ROI = (年間削減時間 × 時給 – 年間コスト) ÷ 初期投資 × 100%

しかしRPAの導入に高額な初期費用はあまり発生しないため、「年間削減コスト – 年間コスト」の計算だけでも大丈夫です。

例えば以下の例では、年間400万円のコスト削減が見込めることになります。

前提条件
  • 削減時間:8,000時間/年
  • 担当者の時給:2,000円
  • ライセンス費用等:5万円/月
  • RPAエンジニア業務委託費:95万円/月
ROI算出
  • 年間削減コスト:8,000時間 × 2,000円 = 1,600万円/月
  • RPA関連コスト:1,200万円/年
  • RPA導入利益:1,600万円 – 1,200万円 = 400万/年

年間8000時間も削減できるかな?と思ったあなたへ

現役RPAエンジニアから一言

現役エンジニア

業務委託費は月80-120万円が相場ですが、例えば「0.5人月」での契約にして、コストを半分にすることもできます。(エンジニアの稼働時間も1日4時間程度になります)

現役エンジニア

実際の現場ではこのように削減時間に合わせて、エンジニアの契約工数を計算し、確実にRPA導入利益が出るようにします。

うる

弊社でも柔軟な対応が可能なので、ぜひご相談くださいな♪

無料トライアルからRPA本格導入までのロードマップ

RPA導入のロードマップは、一般的に以下のステップで進めていきます。

STEP
計画立案(1〜2か月)
  • RPAに関する知識を習得する
  • 自動化候補業務を洗い出す
  • 複数のRPAツールを比較検討する
STEP
トライアル(1〜2か月)
  • 無料トライアルを申し込む
  • パイロット業務でシナリオ作成を試みる
  • 操作性や機能を評価する
STEP
概念実証(PoC)(1〜2か月)
  • いくつかの業務で実証実験を行う
  • 効果測定と改善点の洗い出し
  • 本格導入の可否を判断
STEP
本格導入(2〜3か月)
  • RPAツールを正式に導入
  • 社内運用ルールを策定
  • 担当者のトレーニングを実施
STEP
拡大展開(半年〜1年)
  • 自動化業務を順次拡大
  • 効果測定と継続的な改善
  • 社内RPA人材の育成

RPAの導入・運用は、RPAのプロに依頼するのが確実です。

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成功の秘訣はスモールスタート

中小企業がRPAを導入する際は「小さく始めて大きく育てる」アプローチが効果的です。
全社一斉導入は避け、段階的に拡大していきましょう。

スモールスタートのステップ

STEP
パイロット部門を選定する

総務部など、定型業務が多い部門からスタート

STEP
1〜2の簡単な業務に絞る
  • 短期間で効果を実感できる業務を選ぶ
  • 例:請求書処理、データ入力など
STEP
成功事例を作る
  • 効果を数値で可視化する
  • ビフォー・アフターの比較を明確に
STEP
横展開する
  • 成功事例をもとに他の業務・部門にも展開
  • 社内勉強会や成功事例発表会を開催
STEP
継続的に改善する
  • 定期的に効果を測定し、シナリオを改善
  • 運用ノウハウを蓄積・共有

RPA導入の失敗を防ぐ!注意点と対策

業務フローの可視化・標準化の重要性

RPA導入で最も多い失敗は「業務フローが明確になっていない状態で導入を進めてしまう」ことです。
RPAはあくまで設定した通りに動作するため、業務フローに曖昧さがあると期待通りの効果が得られません。

RPAを導入する前に、以下のステップで業務フローを可視化・標準化しましょう。

  1. 業務の手順を詳細に書き出す(フローチャートなどで視覚化)
  2. 例外処理のルールを明確にする
  3. 業務担当者同士で手順を確認し、統一する
  4. 無駄な作業や改善点がないか検討する
  5. 標準化された業務フローをマニュアル化する

エラー発生時の対応体制づくり

RPAはプログラムなので、予期せぬエラーが発生する可能性があります。
特に以下のようなケースでエラーが起きやすいです。

  • システムの仕様変更や更新
  • 入力データの形式変更
  • ネットワーク障害
  • PCの設定変更

エラーが発生した際に迅速に対応できる体制を整えておかないと、業務が停滞してしまいます。

対策

  • エラー通知の仕組みを構築する(メール通知など)
  • エラー発生時の対応フローを明確にする
  • 一次対応者と二次対応者を決めておく
  • 緊急時の代替手段を用意しておく
  • エラー事例と対応方法を記録し、共有する

段階的な導入によるリスク回避

RPAの導入に成功している企業の多くは、一気に全社展開するのではなく、段階的なアプローチを取っています。
スモールスタートで成功事例を作ることで、社内の理解と協力を得やすくなり、本格導入へのスムーズな移行につながります。

導入効果をデータで見る!成功事例3選

大手銀行で年間10万時間の削減に成功

三井住友信託銀行では、RPAツール「Uipath」を導入し、2018年から2022年までの4年間で累計40万時間以上の削減に成功したそうです。10万時間は凄まじいですね!

https://enterprisezine.jp/news/detail/16331

スモールスタートに成功し、年間8000時間の削減に成功

大手自動車部品メーカーでは、IT部門でRPAをスモールスタートし、導入1年で40-50体のロボットを作成。年間8000時間の業務時間削減に成功しました。
今後全社でのRPA活用を目指すとのことで、スモールスタートを成功させた良い事例かと思います。

https://www.softbank.jp/biz/customer-success-stories/201911/marelli

自治体でも年間400人超の作業工数を削減

東京都葛飾区では源泉徴収の清算業務にRPAを導入。年間444人日の作業工数を削減できたと発表しました。
こちらの事例はテスト環境でしっかりと検証を行い、導入を決めていることが分かります。

https://it.impress.co.jp/articles/-/16752

まとめ:RPAで変わる中小企業の未来

RPAの導入により時間的余裕ができれば、以下のような取り組みに注力できるようになります。

  • 業務プロセスの改善提案
  • 顧客満足度向上の施策
  • 戦略的思考と意思決定
  • 社員のスキルアップと教育
  • 新規事業やイノベーションの創出

中小企業の各部門担当者は、多忙な日常業務に追われがちです。しかしRPAを活用すれば、より創造的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。

まずは小さな一歩から始めて、業務の自動化・効率化を実現し、企業全体の未来を変えていきましょう。

Ueda
フリーランスエンジニア
RPAエンジニアです。
UipathやVBAを使用した開発を得意としています。優れた可読性と効率的な設計を併せ持つRPA開発を心がけています。
RPA初心者向けの教育経験多数あり。RPAの開発サポートも承ります。

Wordpressを用いたHP制作のお仕事も経験があります。本サイトもWordpressを用いて制作しております。

ペットのチワプーと暮らしてます。
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